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執筆者の写真中野太一

メタ認知の勉強とIQ、発達の話

こんにちは、佑啓塾の中野太一です。


最近メタ認知について勉強をしています。きっかけはベネッセが出しているこの調査報告書を読んだことでした。




この調査によると、学習者が「主体的な学び」を獲得する上で重要な3つの能力は次のとおりです。


  • 学習意欲(どのような動機づけで学習をするか)

  • 学習方略(学習方法の選択)

  • メタ認知(自己理解、客観的な認識)


また、この考え方の基となっている理論を「自己調整学習」というそうです。



私はこの調査報告書を読むまで、「自己調整学習」や「学習方略」という単語を全く知りませんでしたし、メタ認知、動機づけについては浅い知識しか持ち合わせていませんでした。


しかしどこをどう読んでもこのベネッセの調査は新発見の連続で、「この知識は身に付けなくてはいけない!知りたい!」と思い、メタ認知に関する本を数冊を買いました。




「ケーキの切れない非行少年たち」というベストセラーをご存知でしょうか?



ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07V2397JY (Amazonのサイトに飛びます)



この本は著者の医療少年院(犯罪を犯した発達障害・知的障害のある少年が集められる施設)での経験を基に書かれているのですが、主に「境界知能」と呼ばれる人々についてのお話です。


境界知能とはIQが「知的障害と定型発達の間」の人たちを指す言葉です。本来支援が必要とされる人々であるにもかかわらず、さまざまな理由で支援の枠から外され、生きにくさを抱えながら非行に走ってしまった少年たちの現実がありありと書かれています。




学校の教師、塾講師、そして保護者の方々や地域の方々、いろいろな人間が子どもの生育に関わってこの世の中は成り立っています。子どもはさまざまな人間から影響を受けて育ちます。しかしその大人たちの一体どれだけが、認知科学や子どもの発達段階についての知識を持ち合わせているのでしょうか?


職業として子どもと関わる身であるならば、このような専門的な知識と知見を持って、子どもを支援しなければならないと考えました。


全ての子どもが未発達であり、支援の対象だと思います。定型発達でも、非定型発達でも、それぞれの得意不得意、認知の仕方・癖を見抜き、適切な方法で支援をすることが、教育者としての必須のスキルではないでしょうか。



専門的な知識ではありますが、もう少し一般的に普及してほしい「メタ認知」と「境界知能」について学んでいます、というお話でした。

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